2017-02/08

おすすめ本:白夜行(東野圭吾)

 白夜行、超面白かった・・・。
 最近知ったのですが、うちの市では図書館の本の受け取り・返却が近所の公共施設でできるようになっていたそうです。わざわざ図書館まで行かなくても、Webで予約して、2日後ぐらいにメールで入荷連絡が入ったら、徒歩十分ぐらいのところへ取りに行くだけ。めっちゃ楽です。

 そんなこんなで最近、ちょこちょこ小説を借りて時間つぶしするようになったのですが、東野圭吾の白夜行が大当たりだったので思わずオススメしたくなりました。最初は読むのがしんどかったんだけど、途中からの展開にはめちゃくちゃ引き込まれました!「これ、もしかして・・・」→「えっ、まじかよ・・・」→「やっぱそうなんだ・・・」みたいな、ほのめかすペース、ネタばらししていくペースが絶妙です。

●特徴
 ポツポツと大小様々な事件が起きるのですが、はっきりと「誰がクロだ」とか「何が原因だ」とか説明はされないまま、事件が一段落するごとに別人物からの視点に変わりつつ、時間が進んでいく感じで進んでいきます。上の方で「読むのがしんどかった」と書いたのはこれが理由です。
 事件が起きて、一段落。不幸になった人がいて、ここからどうなるのかな?と、引き込まれ始めたぐらいのタイミングになると、特に掘り下げられることもなく、いきなり数年後に時間が飛んで、まったく違う人物の視点による、別事件のストーリーが始まるんですね。
 内容的にも、時間軸的にも、人物的にも、一見それまでとまったく関係のなさそうなストーリーが始まるもんだから、新キャラばっかり大量に出てきて、名前は覚え直し、性格も把握しなおしになります。そんなんじゃ最初はどうしたって説明ばっかりだし、せっかく盛り上がってきたと思ったら次の事件に話が飛んじゃう。だから最初はしんどかった。

 だけど読み進めていくうちに、少しづつ違和感が積み重なっていくんですよ。それぞれの事件が起きた時、メインになってた人物の視点ではどこにもボロがなさそうに見える。完璧なんです。それの積み重ねなんだけど、別の人物に主人公が移ったあとに、前の主人公が見たものと微妙にリンクした表現が出てきたり、少しづつ、少しづつ、痕跡がほのめかされていく。
 一定のラインを越えたあたりから、段々とあからさまに怪しい部分がわかりやすいように表現されてくるのですが、その時の「まさか・・・」という信じられないような気持ちと、その後のダメ押しを見たときの、戦慄、信じられない気持ちは、なかなか他に類がなかった!!

 たぶんこの作品は10回ぐらいメイン人物が変わるのですが、その誰もが完璧に騙されていて、疑うことすら全くありませんでした。その完璧に騙されている感覚を、登場人物と共有できるのが面白いところです。そして読者視点で犯人がだれかわかったあとでも、しれっとごまかし続ける上手さ、新たな悪行を重ねているのに、メイン人物が撹乱され続けるもどかしさ、そして時間がジャンプしてメイン人物が変わったときの、結局追い詰められなかったのか・・・というあの落胆は、本当に引き込まれました。

 分厚い本ですし、最初は盛り上がってきたと思うたびにお預けを食らわされるので、けっこう読むのがしんどかったのですが、一度読み終えてみると、こんなに面白い作品もなかなかないんじゃないかと思いました。本当に面白かったので、じっくり腰を据えて挑戦してみてほしいです。

白夜行 (集英社文庫)
白夜行 (集英社文庫)
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東野 圭吾
集英社
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posted by にくず at 21:30 | Comment(0) | レビュー | 更新情報をチェックする
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